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幕朝年中行事歌合

二十九番 右 鶴御狩
すべらきの千世のおものゝためしとや鶴の御狩に君が出らむ
鶴の御狩は、内、仙洞、東宮へ参らせられんがために、御身づから狩に出させ給ふ也、意お得させ 給ふまでは、御供の少老はせ参りて悦びおのぶ、是も霜月師走ごろにあり、この日従ひ参らせ し輩にも、鶴の血おしためる酒お賜ふときけり、