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重修本草綱目啓蒙
三十二/水禽
鵜鶘 おほとり(○○○○) がらんてう(○○○○○) こんがらてう(○○○○○○) れんどてう(○○○○○) なつてう(○○○○)〈和漢三お図会〉 一名、汚沢〈爾雅注〉 涸沢鳥〈彙苑詳註〉 沙月鳥〈郷薬本草〉 突鶘〈事物紺珠〉
江州摂州に偶来る、城州淀川にも来ることあり、京師にては毎毎観場に供す、形鵝(とうがん)に似て大なり、白色、觜の長さ一尺許、闊さ三四寸許、末は尖れり、觜の下より咽に至り、一尺許の囊の如きもの垂る是胡なり、水お入るヽ時は皮のびて数升お入る、小池の水おかへ出し、魚お取り食ふと雲、故に淘河の名あり、鵜鶘の油、聾お治すと雲、薬舗に売るものあり、鵜の字古よりうと訓ずるは非なり、うは鸕鷀なり、後に本条あり、