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桃源遺事

一或とき江戸小石川の御屋形のひあはひへ、見馴ぬ鳥落ける所に、翼大にしてせばき所故、飛びあがる事お得ず、西山公〈○徳川光国〉人おして其吭お見せしめ給ふ、吭大にして袋のごとし、人みなその名おしらず、西山公御覧なされ、是は陶河一名は鵜鶘といふ鳥也と被仰候、