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藻塩草
十/鳥
鴛鴦〈夫妻契寄之祝物〉
おしの毛衣 鴛鴦のひとりね〈これはことさらひとりねぬもの也、ちぎりふかき物也、然おかくいへるおしはかりてこひしからん心也、〉 つがはぬ鴛鴦〈池水につがはぬおしの思心なとよめり、是等みなかなしき心なるべし、〉 池にすむ鴛鴦 鴛鴦のうきね うきねのとこ 鴛鴦のなく かくれぬにすむ鴛鴦鳥のなく とびかよふ鴛鴦の羽風〈いけ水におしのつるぎばそばだてゝつまあらそひのけしきはげしも〉 玉もの床