[p.0611]
庖厨備用倭名本草
十/水禽
鸂鶒(けいしよく/○○) 倭名抄に鴛鴦同条に載て、和名お倶におしと雲、多識篇におほおしどり(○○○○○○)、考本草、南方短狐(/おにはじき)ある処に多あり、性よく短狐お食す、居する処に毒気なし、人家に毛畜べし、形小くして鴨の如し、毛に五采あり、首に纓あり、尾に毛ありて船舵鬣の如し、元升曰、今俗に雲おしどりは是也、尾の両辺に毛あり、船舵鬣の如しと雲は、俗に雲おもひ羽也、鴛鴦には此羽なくして頭に白長毛ありて、長く垂て尾に至る、猶鴛鴦条下に詳なり、