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袖中抄
二十
ゆふつけどり
逢坂の夕付鳥にあらばこそ君が行来おなく〳〵もみめ
顕昭雲、夕つけとりとは、にはとりお雲也、よの中さわがしき時、四境の祭とて、おほやけのせさせ給に、鶏に木綿(ゆふ)おつけて、四方の関にいたりて祭也、逢坂は東の関なればかく読り、