[p.0695]
備前老人物語
一吉田久左衛門、雞おもとめて陣屋に飼置たり、家康公ある夜、雞の声お聞召れ、これは多分吉田久左衛門が雞お飼おきたる物ぞとて、たづねさせ給ひしに、久左衛門にてありけり、時おしるべき(○○○○○○)との心懸奇特也とて、御感有しなり、