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閑田耕筆

雀字、大雀尊(さヾきの)と古事記に書れしごとく、さゝは古訓なるべし、さゝとは少き事也、本草綱目時珍説、上〈の〉少は哀容につき、唯は短尾の鳥お称する字なれば、合せて雀字お作るといへり、後世さゝと称へず、すゞめと訓ても少き事に用ゆ、すゝめうりはひめうりともいひて、王瓜の類也、すゞめの鉄炮といふは、看麦娘(かんばくじやう)といふ草にて、皆少きもの也と、一友人話せりき、