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甲子夜話
十四
或人曰、烏は神お喜て仏お喜ばず、日光山御宮の森に火しく棲で、猶廟の森には宿せず、都下にても御城内の紅葉山、烏の宿所となりて、芝上野両山には多く宿せず、是お以て見るべしと雲、いかさま其如くなり、何の故なるお知るべからず、