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風俗文選
三/譜
百鳥譜 支考
鳶烏の世おさみたる中にも、烏ばかり觜のいやしきものはあらじ、夕〈へ〉には寐まどひ、朝〈た〉にははやく起て、前栽の木の実などにつきては、えおもひ捨ずや、いかなる時にか息などもつまるやうに帰て、いとゞにくさげには侍るなり、それおも神のつかひのみならば、かゝる事いひもせまじ、