[p.0852]
藻塩草
十鳥

かさゝ かさゝぎの橋〈是いはれ七夕の所にあり、七月七日に二のさぎきて為橋雲、〉 鵲のみねとびこえてなく かさゝわたせる橋におく霜〈是はたゞ雲のかけはし也、まことにあるにはあらず、〉 鵲のはねに霜ふり 鵲には木おめぐると雲也
鵲のゆきあひのま〈○註略〉 鵲のよりはの橋 稍おめぐる鵲〈月きよみこずえおめぐるかさゝぎのよるべもしらぬ身おいかにせん、わがみのよるべもしらぬによせたり、此かさゝぎ有由緒、巍武帝、月明星希烏鵲南飛、摎樹三返何枝可任と雲心也と雲々、かさゝぎのつかさなにふるはしつくりいかて雲いにわたしそめけむ、〉