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飼鳥必用

山鵲
此鳥絵書たる通り見事也、觜赤く頭は浅黄にて、目の下より胸へ黒羽有り、脊浅黄にて大羽の先黒し、足は極亦也、尾の長壱尺五寸計有り、尾持羽短し、行き宜敷そろい、至て奇麗也、鳥の程かけす程可有也、絵書たるは蓮雀至而長く見へ候得共、現鳥はれんじやく画にかいたる程は無之、日向国高鍋の城主被飼置、後には薩州に出たるといふ事お聞、唐絵抔には此鳥の図多し、唐に多き鳥と思ふ也、いかさま弐拾年も過て落たり、