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九州道の記
玄旨法印
十四日、〈○天正十五年七月〉こよひの玉祭の手向などかまへおかれけるに、又時鳥の二こえ三声なけるお、援には〈○安芸厳島〉いつもかやうに有かと尋ねしに、めづらしき事なりと雲、一首およみてつかはしける、しでの山おくりやきつる郭公玉まつる夜の空に鳴なり