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大和本草
十五/山鳥
蚊母鳥(かつこうとり)〈つヽどり〉俗にかんこどりと雲、又かつこうどりと雲、山中の木に止りてなく、其声かつこうと雲、春夏なく、予〈○貝原篤信〉処々民俗の言お聞しに、杜鵑の雌也と雲へり、其声不喧閑寂なり、其なく時杜鵑に同く、其形も似たり、其音不同といへど毛、其風韻同じ、虫くひ鷹に似たり、或曰よだかの類なるべし、或曰鳲鳩是かつこう鳥なるべし、