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重修本草綱目啓蒙
三十三/山禽
彫 まと〈万葉集〉 つばさたまどり〈古歌〉 わし 一名黒漫天〈清異錄〉 姑 栗陀〈事物紺珠〉 皂鷹〈訓蒙字会〉 黒鷹〈同上〉 愁雷〈鷹鶻方〉
鷹の類にして形大く觜大なり、背翅黒色にして白斑あり、腹は白色にして竪に黒斑あり、觜脚黄色、能狐狸兎犬お攫ものあり、山村にては偶嬰児お攫ことありと雲ふ、彫の尾お以て箭羽とす、和漢共に上品とす、本邦にては大鳥と小鳥とお分別し、老鳥の尾の羽数十三枚已上あるものお大鳥と雲、矢に用るに上品とす、嫩烏尾十二枚已下あるものお小鳥と雲ふ、〈○中略〉唐山にても箭羽には彫お用、上とす、