[p.0952]
東雅
十七/禽鳥
鴟とび 倭名抄に本草お引て、鴟一名鳶、とびといふと註せり、とびの義不詳、〈或人の説に、とびとは飛也と雲ひけり、もしさらば義自ら明なり、古語にととのみ雲ひしも鳥にして、ひといふおもて呼びし鳥もあり、鴗おそひといひ、鵁鶄おいひといひ、鵠おくヽひといふが如き是也、此物の名は、太古の時より聞えたり、とびと雲ひし別に義ありしも、今に於ては計り難し、〉