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飼鳥必用

風鳥
此鳥総羽白し、此鳥地に下らず、空に、飛行して風お喰候よし、觜足は黒し、和の小鷺程有り、双羽先きに針がねのよふなるもの有る、空にて羽おつかふ時は、其針がねにて掛合の鳥のよし世に雲伝へあり、往昔出雲の国にて、右針がねの羽の付たるお、空より落たると雲人あり、先年長崎にて服部氏所持の干かためたるお見たり、又東都護国寺の開帳に、寺の法物なりとて被為見し事有り、未活鳥お不見、鷺の身抜のごとし、此鳥出たる元お不知、至て尾のふつさりとしたる鳥也、