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続千載和歌集
四/秋
夕暮がたに、ちいさきこにすゞむしお入て、紫のうすやうにつゝみて、萩の花にさして、さるべき所の名のりおせさせて、斎院にさしおかすとて、そのつゝみ紙に書付たりける、 よみ人しらず
しめのうちの花の匂ひお鈴虫のおとにのみやは聞ふるすべき