[p.1004][p.1005]
源氏物語
二十八/野分
わらはべおろさせ給て、むしのこ(○○○○)どもに、露かはせ給なりけり、しおんなでしこのこきうすき、あこめどもに、おみなべしのかざみなどやうの、ときにあひたるさまにて、四五人ばかりつれて、こゝかしこのくさむらによりて、いろ〳〵のこどもおもてさまよひ、なでしこなどの、いとあはれげなるえだども、とりもてまいる、きりのまよひは、いとえんにぞ見えける