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重修本草綱目啓蒙
二十八下/湿生虫
蟾蜍 ひき〈和名抄〉 ひきがへる〈江戸京〉 ふくがへる〈畿内、参州、遠州、越州、○中略〉ふるだ(○○○)〈仙台○中略〉 くつひき〈土州○中略〉 とんくわう〈薩州〉 わこひき わくどう わくひき〈共同上筑前、豊後○中略〉 にうどうがへる(○○○○○○○)〈石見○中略〉 とんひき(○○○○)〈信州○中略〉 おほひき 〈上野○中略〉
夏月夜出て蚊及び諸虫お食ひ、昼は土石間に伏して出ざる、形大にして大腹なるかへるなり、〈○中〉〈略〉数百年お経て形大なる者、諸州にあり、勢州山田に近き山中、及び江州八幡辺の山中に大蟾ありと雲、又完政七年六月、加州小松の近辺崩れて、丈余の死蟾出たりと雲、又和州大滝山中に、大さ六尺余なる者あり、背上三人お乗べしと、採薬記に雲へり、〈○下略〉