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重修本草綱目啓蒙
二十八/化生虫
蛍火 ほたる〈和名抄〉 なつむし〈古歌○中略〉
蛍は夏初油菜稭お刈の候、多く出、大中小の三品あり、皆水虫より羽化して出、夏後卵お生じて、復水虫となる、腐草化して蛍と成るに非ず雄なる者は光大なり、雌なる者は光小なり、川の大小お問はず、年中水の断ざる川筋に多し、城州宇治川、和州宇陀川江州西黒津大日山田上八島の蛍火名産なり、その形尋常の者より大なり、大なる者は、うしぼうたる越前と雲ふ、