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つれ〴〵草拾遺
ほたるこそ、猶なまめかしくおかしけれ、あこがれいでしたまなど聞えしは、わびしけれど、風にさそはれて、そこはかとなく、とびちりたるもおかし、夜ふけて、軒ちかくきらめくが、まどしとみなどのうちについ入て、とびまどひたる、ことにおかし、