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壒囊抄

蠹の字丁護反、古文には蠹と書く、のんしと読也(○○○○○○)、木虫とも雲、又は白魚共雲、皆是のんし也、其国に居て其国お亡す蠹の其木お飡て、其木お枯すに喩へたり、今しみ(○○)と雲是也、私に思はく、木お飡のんしには、木虫お用ひ、紙お食のんしには、白魚お用べき歟、蠹の字何れにも宣べき也、