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重修本草綱目啓蒙
二十七/卵生虫
樗鶏 詳ならず〈○中略〉
大和本草に、うちすヾめ(○○○○○)と訓ずるは穏ならず、 うちすヾめは灯蛾(ひとりむし)の雌なり、一名ざしきすヾめ(○○○○○○)〈南部〉こぶ(○○)〈尾州〉ふくらすヾめ(○○○○○○)、形、蚕蛾(かいこのてふ)の雌に似て、灰褐色にして粉あり、〈○中略〉画は扉の陰、或器物の間に隠れて睡り、夜は飛翔して、灯火に集り、終に油に入り死す、正字通に符子お引て、不安其昧、而楽其明、譬猶文蛾去暗赴灯而死也と雲ふ、