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栄花物語
三十二/歌合
かねのすはまに、沈おませゆひたる、かねのとこなつのくさむらおかきたり、歌はなにゝかきたるぞなど、心にくきほどに、はやう花にてふのいみじうおかしきが、とおばかりいたるなりけり、〈○中略〉歌は内の御めのと宰相の内侍のすけかきたり、右には兼房の右衛門佐、蝶いたるとこなつのえだおおりて、すけみち〈○右講師〉にとらす、