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源氏物語
二十四/胡蝶
鶯のうらゝかなるねに、鳥のがくはなやかにきゝわたされて、いけの水鳥も、そこはかとなくさえづりわたるに、きうになりはつるほど、あかずおもしろし、てふはまして、はかなきさまにとびたちて、やまぶきのませのもとに、さきこぼれたる花のかげにまひいづる、