[p.1113]
重修本草綱目啓蒙
二十七/卵生虫
青腰虫(○○○)
形蟻より、長くして、腰細からず、尾は直にして尖り、刺あり、蟻尾の下に曲れるに異なり、全身色赤く、其腰綠色にして光あり、身長さ三四分、又一寸許なる者あり、希なり、又全身黒色にして、腰中黄赤色なる者は甚多し、春夏の交り、朽木腐柱中より羽化して飛び出、甚だ多きこと白蟻に異ならず、飛上ること高からずして地に下り行く、その四羽薄くして色白く、身より長きこと白蟻に同じ、地に下れば即羽お脱し去り、数多連行すること蟻隊の如し、腰中に又羽あり、驚く時は出て飛ぶ、地に下れば羽おたヽみて腰中に蔵す、