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倭訓栞
前編十二/須
すがる〈○中略〉 日本紀に螺〓お訓ぜり、細腰蜂也、よて万葉集に、腰細のすがる娘(おとめ)子とよめり、俗語にすんがりといふ是也、古今集に、すがる鳴秋の萩原とよめるは此虫也、後人鹿となしてよむもの多し、謬なりといへり、倭名抄にはさそりと訓ぜり、さゝりばちともいふ、常陸にかそりと雲、出羽にては、凡て蜂おすがるといふ、仙台にてすがりといへり、