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古事記伝

宇士は、蛆字お訓来れり、本草てふ書に、〈李時珍雲〉蛆蠅之子也、凡物敗臭則生之とあり、和名抄には、蛆お波閉乃古(はへのこ)とありて、宇士てふ訓はなし、蛆と蛆とは通ふ、字鏡には、蛆お宇自とあり、〈蛆の宇士なるべき由はいかゞしらず〉今も腐煉たる物に生る小虫お宇士とぞいふ、