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東雅
二十/虫豸
促織〈○中略〉 毛詩にみえし莎雞、羅願が爾雅翼に、有青褐両種といふ、其青なるものは、此にいふ松虫(○○)也、其褐なるものは、此にいふ鈴虫(○○)也、〈(中略)爾雅翼にいふ莎雞は丘光庭が兼明書に、其羽昼合不鳴、夜則気従背出、吹其羽、振々然、其声有上有下、正似緯車、故今人呼為絡緯者と見えて、俗に金鐘児、月鈴児などいふ類、此にまつむし、すヾむしなどいふ、皆其類にして、翅鳴者也、〉