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重修本草綱目啓蒙
二十八下/湿生虫
蜈蚣 はがち(○○○)〈日本紀上総〉 むかで(○○○)〈和名抄〉 むかぜ(○○○)〈濃州○中略〉
事物異名には馬足お載せず、故に百足百脚の名お此の条に混入す、誤れり、蜈蚣は旧屋に多し、春より出、冬は蟄した出ず、背は色黒くして光あり、節々赤足ありて相対す、大和本草に、手両に向へり、故にむかでと名くと雲事物紺珠に、四十足と雲ふ、今試に然り、俗に百足の字お用るは非なり、〈○下略〉