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重修本草綱目啓蒙
二十七/卵生虫
人虱 しらみ〈和名抄○中略〉
淮南子鴻烈解に、大夏成而燕雀相賀、湯沐具而蛾虱相弔と雲、蛾はきさヽ〈和名抄〉虱の子なり、頭虱の卵は数多く連珠す、頭虱は色黒く、身虱は色白けれども、処お易れば皆変ずること、抱朴子の言の如し、三才図会に、叉一種黒而円者、名曰臭虱、惟酒四歇家之処極多と雲ふ、 陰虱(○○)はつびじらみ(○○○○○) とびしらみ(○○○○○)、陰毛中に生じ、或は蕃殖して、腋下両眉等油気なき処に生ず、杏仁汁お傅くべし、 一名八脚虫、〈外科正宗〉此虱六足二角、足ごとに鉗(はさみ)あり、実は八脚に非ず、