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続古事談
五/諸道
昔は諸道の博士などは、装束執する事なかりけるにや、光栄と雲ける陰陽師、上東門院の御産の時、あさましげなるうへのきぬ、指貫にひらぐつはき、て、びむもかヽで中門よりいりて、はしがくしの間よりのぼりて、ふところより、白虫(○○)おとりいだして、かうらんのひらげたにあてヽ、大ゆびしてころしけり、うへのきぬのしたには、ぬの、あおといふ物おぞきたりける、