[p.1234][p.1235]
大和本草
十四/虫
恙(つヽが) 風俗通雲、恙毒虫也、喜傷人、古人草居露宿、相労問曰、無恙、爾雅翼雲、蛇字古但作他、上古草居患他、故相問無他乎、篤信〈○貝原〉曰、此二物相類す、上古、今世と時異といへども、草野岩穴所在之虫は、今日所在と同物なるべし、今も草居露宿せば、蛇の類害〈すれ〉人べし、上古は未有室屋、野に居り、穴にすむ、蛇の類人お害せしなるべし、然らば、恙とは蛇の類なるべし、〈○下略〉