[p.1242]
古事記伝
十七
和名抄に、伊呂久都と雲るは心得ず、又伊呂古おば俗雲とあれど、俗には非じ、さて又これお、今は宇呂古(うろこ)と雲、此宇(う)と伊とは何れか古へならむ、魚おも、中昔には伊袁(いお)と雲れども、今は多く宇袁(うお)と雲お古言にも宇袁と雲り、然れば鱗も、中昔にこそ伊呂古とのみ雲れ、古言は宇呂古なりけむも知がたし、