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新編常陸国誌
六十/土産

今当国にて鮏の大なるおすけと雲ことは伝はらず、予〈○中山信名〉嘗て奥州南部の人に聞けることあり、彼国辺鄙の俗、鮏の大なるものおさけのすけと雲ひ、鱒の大なるものおますのすけと雲とぶ、東極の辺地なるゆへに、返てよく古語お伝へたるものなり、〈○中略〉魚鳥平家に鮏の大介と雲名お儲たるも、介と雲縁に思合せたるものなり、