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万葉集
五/雑歌
遊於松浦河序
余以暫往松浦之県消遥、聊臨玉島之沈遊覧、忽値釣魚女子等也〈○中略〉因贈詠歌曰、〈○贈答歌略〉
蓬容等更贈歌三首
麻都良河波(まつらがは)、可波能世比可利(かはのせひかり)、阿由都流等(あゆつると)、多多勢流伊毛河(たヽせるいもが)、毛能須蘇奴例奴(ものすそぬれぬ)、
麻都良奈流(まつらなる)、多麻之麻河波爾(たましまがはに)、阿由都流(あゆつる)、等多多勢流古良何(とたヽせるこらが)、伊弊遅斯良受毛(いへぢしらずも)、
等富都比等(とほつひと)、末都良能加波爾(まつらのかはに)、和可由都流(わかゆつる)、伊毛我多毛等乎(いもがたもとお)、和礼許曾末加米(われこそまかめ)、
娘等更報歌三首和可由都流(わかゆつる)、麻都良能可波能(まつらのかはの)、可波奈美能(かはなみの)、奈美邇之毎波婆(なみにしもはば)、和礼故飛米夜母(われこひめやも)、
波流佐礼婆(はるされば)、和伎覇能佐刀能(わぎへのさとの)、加波度爾波阿由故佐婆斯留(かはとにはあゆこさばしる)、吉美麻知我氐爾(きみまちがてに)、〈○一首略〉
後人追和之詩三首
麻都良河波(まつらがは)、河波能世波夜美(かはのせはやみ)、久礼奈為能(くれないの)、母能須蘇奴例氐(ものすそぬれて)、阿由可都流良武(あゆかつるらむ)、〈○二首略〉