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比古婆衣

口女
因に亦女のことお考ふるに、鯔の類に目と唇の朱らみたるがあるおしくちといへり、〈○中略〉出羽の秋田わたりにては、鯔おしろめといひ、しくちお、あ力めといふ〈○中略〉とその国人かたれり、このあかめといへる、決て古名の遺れるなるべし但し、紀に赤、鯛魚也と書るは、漢名に当たるなれど、その当否はおぼつかなし、