[p.1438]
貞丈雑記
六/飲食
一かつおと雲魚は、古はなまにては食せず、ほしたる計用ひし也、ほしたるおもかつおふし(○○○○○)とはいはず、かつおと計いひしなり、かつおはかたうお也、ほせばかたくなる故也、かたうおゝ略して、かつおといふなり、されば古は堅魚と書て、かつおとよみしお、後に鰹の字お作り出したり、俗字なり、朝鮮国にては松魚と雲也、〈松のひでの如く肉の色赤き故也〉