[p.1477]
重修本草綱目啓蒙
三十/無鱗魚
鱣魚〈○中略〉
安永八年己亥九月二日、阿州名東郡津田浦にて、網獲する所のざうざめ(○○○○)一名ざうぶかこれに近し、其尾目より尾に至まで長さ七尺、鼻長きこと三尺余にして、象の鼻に似たり、口ば頷下に近し、背上に大甲ありて相連る、色銀硃の如し、身に六稜あり、稜ごとに角ありて相連り、形とびぐちの如し、其堅きこと鉄の如し、背にも甲ごとに岐角あり腹には双葉細辛の葉の形の甲相連れり、