[p.1526]
物類称呼
二/動物
海鷂魚えい 上方にてえぎれ(○○○)と雲、江戸にてあかえい(○○○○)と雲、今按に京にてえぎれ(○○○)といへるは、江戸にて赤えいのたちうりといふに同じ、えいに種類有、武之品川芝浦にて、まえい(○○○)、よこさえい(○○○○○)、がんぎえい(○○○○○)などいふ、まえいは上品なり、又よこさえいは、菱形にして色白し、故にまえいの血おぬりて、裁売となす、がんぎえいは下品也、其形丸く惡臭有、また真鰾(えい)の子いまだ腹に在時は、刺(はり)お中につゝみて、たとはゞ巻葉の如くにて有、又よこさえいの子はあみがさの如く、二折になりて、刺(はり)お中に隠す物なり、