[p.1614]
大和本草
十四/介
海蛤 凡蛤(○)の種類甚多し、不可挙記、すべて海蛤と雲淡菜、蚶、西施舌、蚌、馬刀、貝子、朗光、蛤蜊、蜆、海月、海扇、潮吹貝、白貝、大貝、石わり貝、波遊、あさり貝等、皆蛤の類なり、地により異品あり、其中にて蚫、蛤蜊、蚶、西施舌、文蛉、蠣、蜆等は上品なり、其余は多は下品なり、伊勢の桑名、武州江戸、其外処々の海に多し、〈○中略〉勢州山田の坤の方五里、波多獺と雲処の山に生蛤あり、里人あやしみて神にいはへり、〈○中略〉螺(○) 類多し、不可勝計、辛螺、光螺、甲香、刺螺、梵貝、ちしやこ、かうかひ、さヾえ、河貝子(みな)等皆螺の属なり、重修本草綱目啓蒙三十一蛙蛤蚌〈○中略〉
凡そ介の形長きものお蚌類(○○)とし、形円なるお蛤類(○○)とす、