[p.1624][p.1625]
万葉集
十八
為贈京家願真珠歌一首並短歌
珠洲之安麻能(すヾのあまの)、於伎都美可未爾(おきつみかみに)、伊和多利氐(いわたりて)、可都伎等流登伊布(かづきとるといふ)、安波妣多麻(あはびだま)、伊保知(いほち)毛我母(がも)、波之吉余之(はしきよし)、都麻乃美許登能(つまのみことの)、許呂毛泥乃(ころもでの)、和可礼之等吉欲(わかれしときよ)、奴婆玉乃(ぬばたまの)、夜床加多古里(よどこかたさり)、安佐禰我美(あさ子がみ)、可伎母気頭良受(かきもけづらず)、伊泥氐許之(いでヽこし)、月日余美都追(つきひよみつヽ)、奈気久良牟(なげくらむ)、心奈具佐爾(こヽろなぐさに)、保登等芸須(ほとヽぎす)、伎奈久五月能(きなくなつきの)、安夜女貝佐(あやめぐさ)、波奈多知波奈爾(はなたちばなに)、奴吉麻自倍(ぬきまじへ)、可頭良爾世余等(かづらにせよと)、都追美氐夜良牟(つつみてやらむ)、
白玉乎(しらたまお)、都々美武夜良波(つヽみてやらば)、安夜女具佐(あやめぐさ)、波奈多知婆奈爾(はなたちばなに)、安倍母奴久我禰(あへもぬくがね)、
於伎都之麻(おきつしま)、伊由伎和多里氐(いゆきわたりて)、可豆具知布(かづくちふ)、安波妣多麻母我(あはびだまもが)、都々美氐夜良牟(つヽみてやらむ)、和伎母故我(わぎもこが)、許己呂奈具左爾(こヽろなぐさに)、夜良無多米(やらんため)、於伎都之麻奈流(おきつしまなる)、之良多麻母我母(しらたまもがも)、
思良多麻能(しらたまの)、伊保都都度比乎(いほつヽどひお)、手爾牟須妣(てにむすび)、於許世牟安麻波(おこせんあまは)、牟賀思久母安流香(むがしくもあるか)、
右五月〈○天平感宝元年〉十四日大伴宿禰依興作