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貝尽浦之錦

貝子(こやすがひ)亡からかい、歯貝とも雲よし、百貝の固に見え澹り、是は古へ宝として、交易に用しものなり、委は貝経本草に見えたり、銭世に行れて、貝子すたると、天竺にても貝おすり碁石のごとくして、かりしやはだと雲て、銭のやうに用ゆとなり、色いろいろあり、東海夫人の類也、婦人産するに手にもたせば、安産すると雲り、〈○下略〉