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神道名目類聚抄
五祭祀
庚申待(○○○) 庚申の日、昼の申の刻七つより始て、夜の寅の刻七つに至る、七刻の間待て、猿田彦大神お祭(○○○○○○○)、供物七種お備進す、 或雲、庚申祭は、本朝の儀にあらず、道家に此事あり、太上感応篇、修真捷経などに見ゆ、庚申の夜寝れば、三尸虫、人命お短くするとて、道家に夜お守ことあり、又仏家に、青面金剛お庚申に祭、倶に本朝の儀にあらずと雲り、按に、我朝庚申の日、猿田彦神お祭こと古く伝来れり、卜部先哲の秘記に、庚申の日、猿田彦大神祭事、神秘の子細あり雲雲、此神御像、猿の如くましますと雲お以、庚申の神なりと附会するにあらず、此日此神お祭事、良ゆへありと雲り、私に神慮おはかる事なかれ、道家仏家の儀と、其意雲泥なり、