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家相秘伝集

節分の夜に、年越詣と称し、翌年の歳徳方へ参詣するは理に当らず、其如何となれば、先節分といへるは、立春節に入の前日にて、乃当年の終なり、故に節分の夜は、当年無事に終りたるお喜悦、礼参の為、其年の歳徳方へ詣るなれば最も理なり、翌年の歳徳方へ参るは、恐らく節分の夜にはあるまじ、是立春節に入の翌朝、正しく新年となるお俟て、其新年の歳徳方へ詣り、当年安全守護の礼拝おなす、歳徳詣と雲是なり、