[p.0235]
撈海一得

東都王侯の第宅にて、辰祭(○○)とて、正月初の辰の日辰の刻に、辰の年の人おして、爨室(だいどころ)の屋極(やのむね)に水お溌(ちら)さしむれば、失火の災なきの厭勝なりとて行ふ、泊他篇に、按に、天官暦の暦日の中に、治水竜、数乃自元日之後逢辰為支節と、此事に拠なるべし、