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文会雑記
三下
土州にて、暦学お始てせしは、谷丹三郎(○○○○)〈(重遠)新蘆面命おかきし男なり〉也、これは東都の天文生澀川氏に学ぶと也、谷氏の門人に川谷貞六(○○○○)と雲人あり、此人、南海暦談、授時改旋暦書等お著し、又起元演段と雲算書お著す、其門人片岡武次郎、則細川生の師也、武次郎、傍通暦、五緯暦、天元算法等お著す、又私習暦書お著す、凡五十巻、未業お卒へず、今四十巻は出来せしと也、