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虞書暦象俗解

此図〈○中星十二宮方位窺観之図、并歴世日宿図略、〉は、尭典中星の便ならしむ、後来の中星は、各歳差の義に由て、四時の日宿改り移て、中星皆各不同、今此図に効て、時に随て制造して可察之、都て日宿お窺測するには、必ず先づ中星お験して是お推歩し、日景お測量して、其日躔の宿度お得る者也、中星には、昏、晨、夜半の不同あり、何も観窺して精密なるべし、今尭典に見はす中星は、隻昏べの中星のみお雲り、昏の中星お挙て、晨旦、夜半の中星お省略す、此図お察して、一方に効ふときは、他は推て可識之、又尭典は、隻四時の仲気、二至、二分の四節お挙て、一歳お見めす者也、実に造暦の時に臨んでは、十二月二十四気の中星日宿お窮め験すお以て、暦者の重事とす、