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好古日録

貞応二年癸未仮名暦日片仮名暦日 延宝四年長暦十月小まに成て、或物くわぬ日などかき、又これぞあれはよくくふ日などかきたり、此女房やうかはるこよみかなとはおもへども、いとかうほどには思ひよらず、さることにこそと思ひて、そのまゝにたがへず、またある日、はこすべからずとかきたれば、いかにとはおもへども、さこそあらめとて念じて過す程に、ながくえ日のやうにはこすべからず〳〵とつゞけかきたれば、二日三日までは、ねんじいたるほどに、大かたたゆべきやうもなければ、左右の手にてしりおかゝへていかにせん〳〵とよぢりすぢりするほどに、ものもおぼえずしてありけるとか、